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OBOG会親睦台湾旅行
Report 3

平成22年4月29日
テレサテン・メモリアルのある金寶山へは九份からおよそ2時間、
散策と昼食の後で心地好い眠りを誘います。
向う先には須貝氏のトランペットと石垣氏のクラリネットの演奏が待ち構えていました。
山というよりは小高い丘といった方が好いかも知れない金寶山、
テレサテン(ケ麗君)記念公園はその高台にあります。
途中、雲に覆われ時折小雨がぱらついていましたが、
私たちのバスがちょうど高台に差し掛かった頃、
空がぽっかりと開きそこに陽射が差し込んできました。
墓地に眠るテレサもふたりの演奏のことを知って、
きっと暫し目を覚ましてくれたのでしょう。

テレサテンが歌う姿の金色に輝く像がお墓の前には立っています。
演奏はそこの広場で始まりました。
「時の流れに身をまかせ」と「愛人」を石垣氏がクラリネットで、
次に須貝氏のトランペットとのコラボで「つぐない」のメロディーが奏でられました。
再度「愛人」を須貝氏が独奏し、
そして最後にふたりによって「いい日旅立ち」をこよなく日本を愛したテレサへ捧げられ、
彼らの楽器の響きは静かな高台の上をゆっくりと漂っていきました。
心の内に今も生きているテレサと共にしたひとときが
演奏者はもとより同行の私たちにとっても素晴らしい思い出となったはずです。

テレサテン記念公園のあとは再び台北へ戻り孔子廟を訪れました。
元宵節の行事のためのリハーサルでしょうか
年配者になにやら指示を受けて若者たちが境内を行進していました。
廟には「子曰、云々・・・」と書かれた論語が箇所箇所に掲示されており
チンプン漢文などと言って悩ませられた高校の授業を思い出させます。

車中観光で、総統府前の大通りを走っていると軍楽隊のパレードが催されているところに遭遇しました。
35年前に、この総統府正面から私が写真を撮っていると警備兵から注意されたものです。
そのころはまだ冷戦の時代で警戒も厳しかったのでしょう。

そのとき5時を回っていたので、既に閉まっているとばかり思っていた中正紀念堂が、
幸いにも6時まで開館していると分かって私たちはさっそく入場することになりました。
中正とは蒋介石のことで、新空港も開港当時は中正国際機場
(Chiang Kai‐Shek International Airport)と呼ばれていました。
場内の広い敷地には紀念堂の両隣に国立劇場やコンサートホールも建てられていて
夕暮れとともにライトアップされた建物がきれいに浮かび上がっていました。
蒋介石総統が亡くなった歳に因んで設置されたという紀念堂の89段の階段を上り詰めると
椅子に腰掛けた総統の大きな銅像が目の前に迫ります。一瞬、私の瞼にオーバーラップしたのは
リンカーン記念堂でした。

ホテルへ一旦帰る途中でみやげ物ショップを観ておこうとDFSに立ち寄ることになりました。
余談ですが、中国本土では店員がどこも執拗に品物を買わせようとします。
そんなとき私は一つ覚えで、要らないという意味の「不要(プヨー)」を繰り返すのです。
でもこの台湾ではそんなことも不要です。

ディナーは金太皇(Golden Royal Restrant)で広東海鮮料理です。
その名のとおり豪華な特別室が私たちのために用意されていました。
幻の逸品とも言われるツバメの巣や、フカヒレのスープなど高級料理を食したのは私にとって感激の
極まりでした。それにあとで食事代が思いのほか安かったのには驚きです。
ラウンドテーブルを囲んでひとりひとりが今回の旅行の感想を語り合い、本当に楽しい雰囲気でした。

宵の散策は士林夜市(シーリンイエシー)です。
ここは当に台北のアメ横、週末ということもあってか街路は若者でごったがえしていました。
食べもの店、衣料品、生活雑貨、DVD店などいろいろな店が広範囲に並んでいます。
価格も一般の店に比べて割安になっているそうですが、さらに価格交渉もできるようです。
惜しいのは腹いっぱいになった夕食の後だけに、店には美味しそうな食べ物が売られていても、
もう口には入らなかったことです。
それから、また迷子になってわき道へ逸れないよう
入口から真直ぐな一本の道にだけに限って私たちは散策するように打ち合わせました。

台北の夜の熱気を充分に堪能して、そろそろタクシーでホテルへ帰ろうとしたとき
見ると地下鉄高架駅の「劍潭」がそこにあったので、
どうせなら一度台北のMRT(地下鉄やモノレール)にも乗ってみようとなりました。
乗車券販売機からはプラスチックのコインみたいなのが出てきて、
これを自動改札口で翳すと入場でき、降りた駅で回収されるシステムです。
欧米の地下鉄では車内アナウンスは殆んどありませんが
この台北では日本と同じようにその都度流れます。
また台湾の人は心優しい、地下鉄で老人とみてか席を譲ってくれる人がありました。
いや私ではありませんが。
台北車站(台北中央駅)で板南線に乗り換え、
忠孝復興から木柵線で、ひと駅目の南京東路で降りて
10分ほど歩くとホテルに着きました。

足が痛くなるほどよく歩きましたが本当に一日で沢山の場所を訪れましたね。




  

  

  

 

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