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OBOG会親睦ベトナム旅行(6)
Report 6

平成24年3月10日
ハロン湾へ向かうバスの道中あちこちで
機械を使わず家族総出で田植えをしているところに出会いました。
私たちが子供のころ見たあの懐かしい風景です。
まるでトトロの世界にタイムスリップしたかのようでした。

途中休憩したみやげもの店では
アオザイや障害者の刺繍工房を見学しました。
彼らは器用な手つきで図面を見ながら刺繍を織り
見事な作品に仕上げていきます。
刺繍や焼き物はベトナムの特産であり
広い店内にはその他お菓子などもたくさん並べられていました。

やがて、3時間半に及ぶバスの旅の末
私たちはハロン湾の浜へ近づいてきました。

この浜も3年ほど前に来たとき
ここはまだ素朴な船乗り場でしたが
今ではモダンな建物に様変わりしてしまいました。
ひとつの島がリゾートとして開発が進んでいるところです。
また、数年後には
ハノイからの鉄道が開通するとのことで
速くてより快適な観光が楽しめるようになります。

港に着くと
私たちメンバーだけの貸し切りで
クラシック風のモダンな船が一艘準備されていました。
クルーズは全くの晴天ではありませんでしたが
やや霞掛かった風景が幻想的な雰囲気を醸しだしていました。

太古の昔、中国大陸から続く石灰岩の台地であったこの地は
何万年もの自然の営み中で沈降を繰り返し
様々な形の奇岩のある海へと変化したということです。
個性的な形をした島や岩には
親しみを込めた名前がつけられ
この壮大な景観は人々に大切にされているそうです。

ハは降りる、ロンは龍、という漢字に当たり
古くから伝わる伝説では
中国からの度重なる侵略に悩まされていた時に
この地に龍が降りてきて
炎を吹いて敵を打ち破ったと語り継がれています。
その時に吹き出した宝玉が
数々の奇岩となって海面に突き刺さったのだそうです。
その後も、これらの岩々が実際外敵の進入を防いでいるようです。
伝説とは知りつつも、ハロン湾に広がる
これらの奇岩と島々を目の当たりにすれば
龍の姿がどこかに現れるような
ファンタジーに襲われます。

クルージングの途中、水上マーケットに寄ったとき
ランチ用に鮮魚を買うことにしました。
米ドルなどの紙幣を鷲掴みにして手に持った店主に
大きな鯔を1匹頼むと
水槽から網で掬って、日本円で二万千円だというので
他に蝦蛄や子イカを数十匹付けてもらいました。
鯔は船内の厨房で半分を刺身に
あとの半分を茹でてもらい
ランチのメニューに添えられました。
結構歯応えがあって美味しかったけれども
私たち10人では食べきれない量でした。

昼食を満喫した後
船はティエンクン洞と呼ばれる鍾乳洞に立ち寄りました。
この洞窟は二十年余り前に
漁師によって偶然発見されたそうですが
天井も高く広々とした空間です。
カラフルにライトアップされた鍾乳洞内も
なかなか見ごたえのあるものです。
上を見ると高い天井には穴が開いています。
そして、そこからなんとも優しい光が差し込こんでいます。
「ティエンクン」は漢字で「天宮」と書き
この光が天宮に続いているということから名付けられたようです。

奥へ向かうとそのスケールと不思議な美しさに圧倒されます。
自然が偶然に作り出した造形とはいえ
観音様が高いところに立っておられる姿までが
そこにはあるのです。

3時ごろクルーズ船は岸に戻って
再びバスで空港へ向かいました。

ベトナムは現在めまぐるしい発展をし続けています。
今度来るときには、またこれとは違う姿を見せることでしょう。

最後に空港でガイドさんと別れる際、
彼が私たちに語ったのは
「私は国の復興と発展を日本から学ぶために日本語を勉強しました。
これからも日本の皆様のことを見守っています。」
それは、本当に胸を打つ言葉でした。





 
 
 
 
 
 
 
 


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