気ままなベトナム旅行(2)             00.08.31 神野 卓三・雪美


 いざとなれば、女は強い。
部屋で一休みをすると、家内にせかされてうまいもの探し。名誉挽回とガイドブックで選んだ高級ベトナム料理の店を訪ねた。テーブルの予約はフロントのベトナム娘に依頼したが、こんどは、うまく通じたようだ。タクシーはメーターが動いているが、表示は現地通貨のドン。支払いはUSドルで、切り上げ。ほとんどの所までが1$。高くて2$でOK。高いのか安いのか。1ドル紙幣がないと、大変。
レストランはステージのすぐ前のテーブルで、民族音楽の演奏とハノイ料理。カニを丸ごと揚げてニンニクと塩で炒めた(クア・ラン・ムーイ)や日本でも有名なエビ、豚肉、レタスなどをライスペーパーで巻いて食べる(ゴイ・クオン)等が堪能でき、演奏とビールで、楽しい雰囲気が味わえた。
 翌日も晴天。ベトナムはまだ雨季ではないらしく今日も暑かった。ハノイはまだ観光という概念が良く分かってないらしく、旅行社の主催する市内ツアーはないようである。代わりに、個人が行きたいところまでの足や通訳を準備するのが、旅行社の役割か。
と言う訳で我々はリムジンにて、バチャン陶芸村に行った。
陶芸村はハノイから30分ぐらいの位置にある村だ。
 陶芸村までの道路脇を観察すると裸足で歩いている人も結構見かけたし、天秤に物をかついで売り歩く人たちも多かった。多いといえば車よりバイクが多かった。2人、3人乗りは当たり前で、ヘルメット着用もない。バイクの運転手がゼッケンを着けてお客を後ろに乗せる、バイクタクシーが地方への交通手段として、一般的のようだ。
 街道には市場もあり、ハエがぶんぶんしていても、ごみっぽくっても、みんな力強く生きている。ハノイのある通りは、フランスパンが花段のように陳列されていたがそれを買い求めている人はあまりいなかった。ハノイにフランスパンは合わないよ。ベトナムはお米が三回採れるんだ。
 バチャン陶芸村の家の壁は赤い土の赤レンガでできていた。昨夜のスコールか、道路は舗装されてないので、雨上がりの水溜りやどろどろの土で、車もあっと言う間にどろどろ。歩けば靴もどろどろだ。村全体が陶芸で暮らしており、バリ島の芸術村のような雰囲気だ。
日本人観光客が多いらしく、少し大きなお店には日本語が話せるの人もいた。商人はたくましい。売っている製品はだいたいどこも同じで、値段も合わせてあるようだ。買った品物はわらのような竹の皮のような草で編んだ小さい籠に入れてくた。ビニール袋でないのがいい。中国文化の影響が強く、茶器や、花瓶、置物等があり、小さなものでは100円から。大きな犬の置物が欲しかったが、壊れそうであきらめた。
 バチャン村からの帰りはハノイ日航ホテルへ直行だ。ここのロビーは綺麗で何といっても涼しい。日本から来たばかりなのに、日本食を食べたがると家内に馬鹿にされながら、うまいてんぷらとビールを楽しむのは格別。
 夜は水上人形劇を見に行った。ハノイに来たなら水上人形劇と言うくらい見ごたえのあるもので、王室風のセットの中に水が張られ、龍や魚の人形が水上や水中で巧みな動きを見せる。笑いあり,感動ありの1時間だ。仕掛けや操作などどうしているのか分からなかったが、相当な技術水準である。日本ではちょっと見られない人形劇だ。
 最後の夜の夕食は思いっきり豪華にしようとホテルヒルトンへ直行。ウエイトレスに聞いて、お勧めを選ぶと、水牛のステーキと牡蠣のサラダが出てきた。言葉があまり通じないのはたいへんだ。家内はその夜からお腹の調子が悪くなり、痩せる思いをしたそうだ。(結果、苦しい思いをしただけで全然痩せなかったとか。)